がん・急性心筋梗塞・脳卒中といった三大疾病にかかった場合の備えとして医療保険の加入を検討するわけですが、医療保険に加入する際に一時金が支払われる「三大疾病一時金特約」という保障をつけることができます。

日本人の場合、2人に1人が三大疾病で亡くなると言われています。

その為、三大疾病一時金特約はニーズが高いです。

この記事では三大疾病一時金特約の必要性について書いていきたいと思います。

目次

三大疾病保険のニーズは高い

・がん(悪性新生物)

・心疾患(急性心筋梗塞)

・脳卒中

これら3つの病気を総称して「三大疾病」と呼ばれています。

三大疾病は、通常の病気と比べて死亡率が高かったり治療費が多くかかったりすることが特徴です。

その為、保険でも三大疾病の経済的な備えに特化した「三大疾病保険」が登場しています。

生命保険文化センター『平成27年度 生命保険に関する全国実態調査』によりますと三大疾病保険への世帯加入率は44%に達しています。
保険コネクト

三大疾病一時金特約の必要性

医療保険に三大疾病一時金をつける場合は保険会社によって異なりますが、三大疾病一時金は、50万円、100万円といったまとまった金額を設定することができます。

この金額をどのように設定するかですが、三大疾病にかかった場合の治療費はもとより、入院に向けての支度金や家族の世話・お見舞いなどの費用といった経済的な負担がどのくらいかかるかを想定しなければなりません。

ただ、注意したいのは支払われる金額が、50万円、100万円といった1回限りの金額であることです。

三大疾病一時金が想定しているのは「重い症状」にかかった場合です。

重い症状であるため、長引けば長引くほど、治療にともなう費用や入院期間中の雑費、退院後の通院にかかる費用など、多くのお金が必要になってきます。

健康保険制度や高額療養費制度に加えて、医療保険の保障内容として入院給付金や手術給付金、通院給付金などからの支給もあるため、ある程度は賄うことができますので、本当に必要かどうかを考えなければならないと思います。

そこで、三大疾病一時金から支給される金額をどのように活用するかをあらかじめ想定しておくことが必要になってくると思います。

基本的に使い道は自由です。

ただ、治療や療養などが長引いた場合を考えると、三大疾病一時金としてまとまった金額を受け取る形式よりも入院給付金の日額を増額したり、手術給付金を増やしたり、長期入院でも対応できるよう入院日数の限度を長くしてみたり、別にがん保険に入ったりなど、ほかの方法が良いこともあるでしょう。

三大疾病一時金を受け取る為の条件は厳しい

三大疾病一時金特約と検討する際の注意点は

・保険金を受け取れる条件がかなり厳しい事

・保険金を受け取れるのが1回だけ

ということです。

また、そこで契約自体が終了するため、がんの再発などには対応しきれません。

三大疾病一時金が支払われる場合、保険会社によって異なりますが、例えば次のような条件があります。

・がん(悪性新生物)と診断確定されたとき

・急性心筋梗塞で、治療を目的として20日以上の入院、または手術を受けたとき

・脳卒中で、治療を目的として20日以上の入院、または手術を受けたとき

この条件の中で注意しないといけないのは

「悪性新生物と診断確定されること」

「20日以上の入院、手術」

という点です。

これはがんになったといえども、悪性新生物といった進行度合いの高いがんでなければ対象にならないことです。

また、急性心筋梗塞と脳卒中におきましては

「20日以上の入院や手術がともなうものが対象」

となっていますので、重めの症状であることも認識しておく必要があります。

日本人の2人に1人が三大疾病を原因に「死亡」するわけですから、三大疾病一時金特約が想定しているのは「重い症状」です。

この点を理解しておくと、三大疾病一時金の支払事由がこのように厳しくなっているのも納得できます。

悪性新生物でないがんにかかったから一時金が支払われるだろう、軽度の心筋梗塞や脳卒中になったから一時金が支払われるだろうなどの誤った認識のもと契約してしまわないようにしましょう。

まとめ

この記事では三大疾病一時金特約の必要性について書いてきました。

三大疾病一時金の支給対象のなるのは重い症状である為、実際のところ、しっかりと機能するかどうかを考えておかなければなりません。