シェアハウスというと現在では悪いイメージがついています。
それはサブリースで賃料を保証したにも関わらず家賃の支払いをストップした「かぼちゃの馬車」の問題があるからです。
かぼちゃの馬車の問題点としては、シェアハウスのニーズがない立地に物件の大量供給を行い、不動産管理が追い付いていなかったことと融資した金融機関の審査体制に問題があると思われるからです。
問題点
ニーズない立地に物件の大量供給
融資した金融機関の審査体制に問題
かぼちゃの馬車をめぐっては「高い家賃を30年間保証する」と勧誘された会社員の方が一棟当たり約一億円の融資を受けて、一括借上げ(サブリース)契約をしたところ、昨年の10月から突然家賃が減額され今年の一月からは、家賃が全く支払われない事態に陥っています。
このサブリース契約というのはサブリース会社(不動産会社)に物件を貸し出し、サブリース会社(不動産会社)が入居者へ転貸(又貸し)をする仕組みです。
サブリース会社は借り上げたその部屋を一般の入居者に転貸し、その家賃の10~15%を手数料として差し引いて、残りの85%~90%をオーナーに支払います。
マンションオーナーはサブリース会社に部屋を貸しますので、サブリース契約を解約、もしくはそのサブリースが倒産しない限り部屋が空室になる事はないと契約を結んでしまう事が多く、サブリース契約でのトラブルが後を絶たないのが現状ではあります。
シェアハウス投資とはどういったものなのでしょうか?
この記事ではシェアハウス投資について説明していきたいと思います。
シェアハウスとは?
シェアハウスとは自分の部屋とは別に共有部としてリビング、台所、浴室などを入居者でシェアして利用する共同住宅の事です。
一軒家に複数で共同生活をする賃貸のスタイルになり、プライベートな空間と共同生活が組み合わさったものになります。
シェアハウスは10年ほど前から若者や外国人を中心に広がってきており、メリットとしては入居者同士の交流や節約ができるという部分です。
シェアハウスの投資のメリットは?
シェアハウス人気の広がりに伴い、不動産投資家のシェアハウス投資への関心は高まりつつあります。
シェアハウス投資のメリットはどういったものなのでしょうか。
■物件の収益力を向上できる
以前ですと一部屋に一世帯という考え方が通常でしたが、部屋を区切って複数の入居者に賃貸できるシェアハウスとした場合は各入居者からの賃料は低くても、物件全体での収益力向上が可能となります。
この収益力の向上はシェアハウス投資の大きな魅力になります。
■新しい入居者の決まりやすさ
ほとんどのシェアハウスは家具や家電が揃っており、荷物一つで気軽に引越しが可能ですので、入居者にとってはコストパフォーマンスが高いのが特徴となります。
個人で賃貸物件に住むよりも、費用的にもかなり少なくて済むので特に人気のエリアのシェアハウスは空き部屋が出るとすぐに入居が決まってしまうほど、入居率は良いです。
■空室リスクが抑えられる
不動産投資の最大のリスクは空室リスクですが、シェアハウスの場合は空室リスクを抑える事ができます。
1戸に複数の世帯(個人)が入居するので、その中の1部屋退去となってもすべての賃料がなくなるわけではないので、比較的に安定した不動産収入を得る事ができます。
シェアハウス投資のデメリット
シェアハウス投資は物件の収益性が高いなど良い部分もありますが、危険な部分デメリットもあります。
■管理が難しい
プライベート空間が用意されているとしても、ひとつ屋根の下での共同生活になるので、入居者同士のトラブルもありえます。
管理面で行くと一般的な一部屋を個人に貸し出すマンション経営などと比べると管理が難しい部分があります。
■管理会社の委託手数料が高い
お部屋の管理は不動産会社に任せるケースが多いですが、入居者同士のトラブルや入退去の手続きは複雑な為、委託料が高くなるケースも多いです。
またシェアハウスの管理に関してノウハウがある会社も少ないので、委託料が安くないという事は注意です。
■設備や物件の構造の適法性維持に費用がかかる
従来は一世帯での居住を前提に建築されていた物件をシェアハウスのような共同住宅に転換するわけですから、消防法や建築基準法等が変わり法律を樹種する為に費用が発生する場合もあります。
まとめ
シェアハウスは危険なものとイメージがついていますが、そんなことはありません。
かぼちゃの馬車の問題により悪いイメージがついたわけですが、そもそも家賃の送金が止まってしまった理由としてはシェアハウスのニーズのない立地に物件を大量供給してしまったことにより借り手を確保できなかったという部分が大きいと思います。
不動産投資は借り手がいなければ絵に描いた餅になりますので、物件の立地はかなり重要です。