住宅ローンはサラリーマンのような安定した職のある人が組みやすいローンです。
サラリーマンの安定には定年退職という形の終わりがあります。
定年退職後はどうやって払っていくかというと年金で払うしかありません
年金は現在の数値になりますが、標準的なサラリーマンのもらえる年金の金額は220,000前後と言われています。
これは現在の金額ですのでこれから先々は支給額も減っていく可能性が高いです。
総務省の調査によりますと定年退職後の老後夫婦の平均的な生活費は以下の通りとなっています。
食費:66,000円
水道光熱費:22,000円
家具日用雑貨:9,000円
装飾品:7,000円
医療費自己負担額:15,000円
交通費:通信費:29,000円
教養娯楽費:25,000円
交際費・小遣いなど:55,000円
住宅ローンの返済の項目がなくても月々228,000円が生活費として消えていきます。
もちろん生活費を節約して切り詰めていけば少なく済みますが、どうせならゆとりのある老後を送りたいものですよね。
この記事では退職後までに住宅ローンの完済するためにできる事について書いていきたいと思います。
目次
住宅ローンの返済方法
住宅ローンの返済方法は2種類あります。
元利均等返済:毎月支払う返済額が一定となる返済方法
元金均等返済:毎月支払う返済額のうち元金の額が一定となる返済方法
住宅ローンは返済金額が毎月一定となる元利均等方式を選ぶケースが多いです。
年々、毎月の返済額が減っていく元金均等方式とは違い、元利均等方式を選択すると最後まで返済額が変わりません。
定年までに完済する為にできる事【繰り上げ返済で期間を縮める】
住宅ローンの支払いを早く終わらせたい場合は、繰り上げ返済しても返済額を変えずに住宅ローンの返済期間を短縮する事ができます。
繰り上げ返済の金額に応じて返済期間を短縮できますので、早く住宅ローンを完済したい方にはオススメです。
定年までに完済する為にできる事【返済額軽減を減らす】
住宅ローンの支払いの中には団体信用生命保険という保険がセットされています。
これは万が一、支払いの途中に死亡してしまった場合に返済の義務がなくなるという保障のようなものです。
もちろん完済してしまえばこの団体信用生命保険はなくなりますので、この保険の効果をあえて残しておきたい方にオススメなのが返済額を軽減する目的の繰り上げ返済です。
繰り上げ返済を活用すると元利均等方式であっても元金が減るため、毎月の返済額を減らすことが可能です。
繰り上げ返済で利息はどのくらい変わる?
繰り上げ返済するとどのくらいの利息が減るのかを返済額軽減タイプの場合で見てみましょう。
住宅ローン金額:2,000万円
返済期間:35年
金利:固定1.2%の元利均等方式
繰上返済の時期:5年目で100万円返済
繰り上げ返済の効果
繰上返済前の毎月の返済額:58,340円
繰上返済後の毎月の返済額:55,031円
軽減額:3,309円
利息軽減額:191,271円
このように100万円繰り上げ返済するだけでも総返済額は大きく変わります。
住宅ローンの完済以外でできる事
住宅ローンの完済に向けて力を入れるのはいい事ですが、あまりにも完済するのに意識しすぎると今の生活が窮屈になります。
完済に向けて動くのと同時にできる事が収入を生んでくれる資産を作っていくという事です。
定年退職後に家賃収入あったらどうでしょうか?
仮に持ち家の住宅ローンが残っていても毎月家賃収入が5万円入ってきたら老後の生活は変わると思います。
方法としては持ち家を購入するのと同じでローンを利用する訳ですが、マイホームの住宅ローンとは決定的に違うのが、ローンの支払いは入ってくる家賃収入で支払っていくという部分です。
まとめ
この記事では退職後までに住宅ローンの完済するためにできる事について書いていきました。
晩婚化に伴い住宅の取得時期が遅れて退職後も住宅ローンの返済を続けている人が増えています。
住宅ローンの返済をきっかけに退職後に老後破綻に陥ってしまう方も少なくありません。
老後破綻を回避する為にも住宅ローンの返済はよく計画を立ててから行いましょう。