不動産投資を始める事により税金が安くなるという話は聞く機会も増えてきておりますが、実際のところは
何故、節税なるのか?
節税の金額はいくらなのか?
理解されている方はほとんどいらっしゃらないと思います。
サラリーマンの方ですと、生命保険に入っていると1月の給与と一緒に税金が戻ってきたという経験はあると思います。
生命保険控除というのは所得税や住民税における所得控除の一つで、一年間支払った生命保険料が一定額所得から控除されるという制度になります。
所得控除というのはわかりやすく言いますと、収入のうち税金がかからない部分の事なので、つまり生命保険料控除に該当する金額分が非課税になる(住民税・所得税がかかる対象から外れる)という事です。
生命保険や医療保険など社会保障を補完するものに個人で入って、保険料を支払っていることに対する税負担の軽減制度と言えます。
生命保険料控除はサラリーマンの場合ですと年末調整で、自営業の人であれば確定申告で申請します。
不動産投資の節税と生命保険料控除の内容は全く違います。
もちろん、生命保険料控除を受けている方であっても不動産投資の節税効果を受ける事は出来ます。
この記事では不動産投資を始めた場合のサラリーマンの節税効果について説明していきます。
この記事の内容
1.サラリーマンはどのくらいの税金を払っているの?
2.不動産投資の節税の仕組み
3.不動産投資の節税効果は?
4.まとめ
サラリーマンはどのくらいの税金を払っているの?
サラリーマンの所得税は累進課税となっております。
累進課税制度とは高所得になるほど税負担率が増えて、低所得になるほど税負担率が減るという制度です。
好景気になると所得が増えて、失業者が減るので税負担も増える為、消費や投資を抑制します。
逆に、不景気の場合ですと所得が減って、失業者が増えるので税負担も減る為、消費や投資を促進します。
サラリーマンは所得が増えるとどのくらい所得税の負担が増えるのか見てみましょう。
【課税所得】
195万円以下は、税率5%で控除額0円
195万円超~330万円以下は、税率10%で控除額97,500円
330万円超~695万円以下は、税率20%で控除額427,500円
695万円超~900万円以下は、税率23%で控除額636,000円
900万円超~1800万円以下は、税率33%で控除額1,536,000円
1800万円超~4000万円以下は、税率40%で控除額2,796,000円
4000万円超は、税率45%で控除額4,796,000円
どのくらいの所得税・住民税を払っているのかは社会保険料の控除は会社によって金額が違いますし扶養で金額は変わりますのであくまでも目安となります。
年収400万円の方の場合( 所得税81,800円・住民税173,000円 )
年収600万円の方の場合( 所得税202,700円・住民税313,600円 )
年収800万円の方の場合( 所得税342,100円・住民税393,300円 )
年収1000万円の方の場合( 所得税637,000円・住民税537,700円 )
となりますので年収が高ければ高いほど税金の負担額はかなり増えます。
所得税、住民税の部分に関しては全額ではないですが、不動産投資をすると確定申告することにより取り戻すことができます。
不動産投資の節税の仕組み
不動産投資を始めると給与とは別に家賃収入が入ってきますが、この家賃収入と給与は足すことができると法律上認められています。
不動産所得(家賃収入)の計算方法というのは不動産所得=総収入金額-必要経費となります。
必要経費には、減価償却費、租税公課(固定資産税など)、損害保険料、交通費、通信費、接待交際費、消耗品費、税理士に依頼した費用、管理費、住宅ローンの金利部分、修繕費等があります。
減価償却費は実際に支出せずに最長で47年間経費計上できます。
この経費をすべて足していくと実際の家賃収入より経費の方が上回る結果になり帳簿上ではマイナスになりますので、そのマイナス分を給与と合わせることにより収入を下げる事ができます。
サラリーマンは年末に年収が確定して所得税を年間いくら納めた事が分かる源泉徴収票をもらい税金が戻ってくることはないですが、不動産投資を始めるとその翌年に確定申告の手続きをする事になります。
その確定申告の手続きにより給与とマイナスになっている不動産所得を合わせることによって納めすぎている税金が戻ってきます。
不動産投資の節税効果は?
サラリーマンの方が不動産投資をする事によりどのくらいの節税ができるのか見てみましょう。
年収400万円のAさん
本来の納税額 所得税81,800円 住民税173,000円
合計納税額 254,800円
確定申告後の納税額 所得税11,200円 住民税38,000円
合計納税額 49,200円
本来の納税額254,800円-確定申告後の納税額49,200円=205,600円
205,600円の節税額となりました。
年収600万円のBさん
本来の納税額 所得税202,700円 住民税313,600円
合計納税額 516,300円
確定申告後の納税額 所得税78500円 住民税162500円
合計納税額 241,000円
本来の納税額516,300円-確定申告後の納税額241,000円=275,300円
275,300円の節税額となりました。
※購入初年度の節税額です。初年度は初期費用等を経費計上していますので節税額も大きくなりますが、経費は年々減少しますので確定した節税額ではありません。
まとめ
この記事では不動産投資を始めた場合のサラリーマンの節税効果について説明してきました。
不動産投資は節税効果を受けながら、将来の為にコツコツと自分自身の資産を築いていくものです。
本業が忙しいサラリーマンだからこそ手間のかからない不動産投資はおすすめです。