何か投資を始めてみようかなと思った時に「おいしい話」というのは舞い込んできたりするものです。
例えば、今はフィリピンの経済成長率が活発で投資を行う環境としては絶好の国だという話が来たとします。
確かにフィリピンはASEAN主要国の中でもトップクラスの経済成長率を見せており世界中から注目が集まっている国です。
日本は平均年齢46.5歳で人口1億2700万にんですが、フィリピンは最近人口1億人を超えてASEANの中ではインドネシアに次ぐ2位となっています。
フィリピンは公用語が英語で人材も豊富なうえに他のアジア諸国と比較しても若者が多く今後も人口の伸びが続くことで経済成長が約束された国といえるフィリピンです。
こういった話を聞くとやっぱり日本だけでなく世界に目を向けて投資する必要があるなと感じる方もいらっしゃると思います。
確かに海外には国内では利用できない金融商品が多数存在していますし、中には非常に優秀な成績を残しているものもあります。
こういった商品についても国内の情報は非常に限られていることからいつしか一部人たちだけが知るオイシイ話になり、そうした事実を巧みに織り交ぜる事で様々な投資詐欺が横行しているのが実情です。
この記事では海外投資詐欺に遭わない為に知っておきたい事について書いていきます。
海外投資詐欺の被害状況
平成28年1月から平成29年3月までの間ですが、相談件数の合計は1495件でそのうち855件が被害にあっています。
これは金融庁に寄せられる投資詐欺的な相談件数です。
詐欺に対するニュースも流れるようになり、以前よりは相談件数自体がかなり減ってはきていますが、まだまだ被害に遭う方がいらっしゃるのは実情です。
海外投資詐欺のパターン
海外投資詐欺においては販売会社そのものやその販売手口に問題があるパターンがほとんどです。
海外投資詐欺においてもそのほとんどが国内のIFA(個人のファイナンシャルプランナー)が金融庁に無許可で海外ファンド、海外FXなどを運用しています。
最近はその手口もとても巧妙化しています。
また、その商品自体に問題があるケースもあり、投資対象として使用される商品はまともな商品であれば認可や登録制がなされており、行政レベルの預金保護などが必ずあります。
海外投資詐欺の手口【ポンジ・スキーム】
ポンジ・スキームとは詐欺の一種で日本語でいうところの自転車操業に近いものです。
投資詐欺については投資対象は違えど使われている手口のほとんどがこの「ポンジ・スキーム」という手口であると言われています。
これは「出資金を運用し、出た利益を配当金として支払う」と言って多数の投資家からお金を集めていきます。
実際には運用などしておらず、次々と新しく得た出資金の一部を以前からの投資家へあたかも配当金であるかのように支払います。
それをどんどん繰り返していき、いずれは配当金を支払わなくなるというものです。
出資者は最初の段階では実際に配当金をもらえるので投資が本当に利益を生み出しているように見えますが、実際には負債が増加していくだけですのでいずれ破綻し配当金の支払いがなくなります。
詐欺に遭わない為に注意すべきこと
中には本当にしっかりした金融商品もあるかもしれませんが、以下のような勧誘には要注意です。
■必ず儲かる、元本保証がある
投資を行う場合は必ずリスクがありますので、収益がマイナスになったり元本割れする可能性があります。
投資して必ず儲かるとか元本保証があるというおいしい商品はありません。
■高い利回りが出ると勧誘
日本に比べると海外は高利回りの商品は多数あると思いますが、高すぎる利回りは怪しいですので注意しましょう。
■業者が「金融庁やその他公的機関」から認可・許可・委託を受けていると説明
金融庁などの公的機関が投資勧誘などを民間業者に委託する事はありません。
まとめ
この記事では海外投資詐欺に遭わない為に知っておきたい事について書いていきました。
何かに投資する場合は必ずリスクはついてきますし、必ず儲かるものはないと思いますので気を付けましょう。