医療保険というのは不慮の事故や病気により、医療機関で診察を受けて治療費が高額になってしまった場合に備える保険の事です。

万が一の時に困らない為に保険に入るのはいいのですが、治療費に関しては公的医療保険でまかなえる事がほとんどです。

日本は国民皆保険制度といって、会社員、自営業者、その扶養家族等のどの立場の人でも被用者保険や国民健康保険に加入しているはずです。

そんな国の保障がある中で無駄に医療保険に入っている方も多いのが現状です。

この記事では医療保険の保険料を無駄にしない為の選び方について書いていきたいと思います。

目次

大抵の病気や怪我は貯蓄と公的保障でカバーできる

病気や怪我で入院してしまった際はまず、考えたいのが公的保障制度の利用です。

〔高額療養費制度)は高額な医療費を支払った際に自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度です。

高額療養費制度を利用すれば医療費に100万円かかったとしても実際の自己負担額は9万円程度で済みます。

(傷病手当金)は病気や怪我で就業不能になってしまった時に給与の3分の2の額を最長で1年6ヶ月受け取ることができる制度です。

貯金と傷病手当金だけで当面の生活はまかなえることが多いです。

公的保障と貯蓄の組み合わせでカバーできない部分は保険の出番になります。

医療保険を選ぶポイント

医療保険を選ぶ際には次の3つのポイントを確認すると良いです。

■入院日数

入院給付金の保証限度日数は基本的に60日型を選べば問題はないです。

入院日数は短期化の傾向にありますので、入院が60日を超えるケースはほとんどないというのが理由です。

ただ、例外もあり、脳血管疾病の場合は90日近い入院となってしまいます。

そこで三代疾病への補償が手厚い保険を選ぶことがオススメです。

さらに保障を手厚くしたいという人は120日型に加入すると良いです。

■入院給付金日額

入院給付金日額は5,000円が基本ですが、1万円あるとなお良いです。

入院時には医療費以外にもさまざまなお金がかかります。

差額ベッド代や食事代、細かな雑費代も1ヶ月入院すれば相当な金額になります。

しかもこれらは高額療養費制度の対象外になっています。

■手術給付金

手術代の高い病気にも対応できる3段階のタイプを選ぶと良いです。

その場合は入院給付金日額によって給付額が大きく変わるので注意は必要です。


公的保障でカバーできない費用

公的保障ではカバーできない費用もありますので、医療保険の保険料を決める際には考慮する必要があります。

■差額ベッド代

全額自己負担になります。

日額で1人部屋7,797円、2人部屋で3,087円、3人部屋2,800円、4人部屋2,407円の平均は6,144円

厚生労働省の主な選定療養にかかる報告状況 2017年11月現在

■食事代

1食460円、1日1,380円×入院日数が自己負担

※一時所得区分の場合、厚生労働省HPより

■交通費

通院ほか、家族のお見舞いの交通費など

■雑費

入院中のテレビカード代、パジャマ、日用品など

■収入減分の生活費

自営業者の場合、収入が途絶える期間の生活費も考慮

手術給付金の手厚さもチェックする

手術にかかる費用は様々で、手術の種類によっては支払われる倍率が3段階(入院額の10倍、20倍、40倍)に変わるタイプを選ぶと高額な手術費用にも対応できます。

各社医療保険の日額5,000円の手術給付金の手厚さをチェックしてみましょう。

オリックス生命:入院 10万円・外来 2万5,000円

損保ジャパンひまわり生命:入院 20万、10万、5万、2万5,000円・外来 2万5,000円

メットライフ:入院 10万円・外来 2万5,000円

三井住友海上あいおい:入院 10万円、5万円・外来2万5,000円

チューリッヒ(I 型):入院10万円・外来5万円

となっています。
保険コネクト

まとめ

この記事では医療保険の保険料を無駄にしない為の選び方について書いてきました。

大抵の場合は公的医療保険でカバーできます。

カバーできない部分を医療保険で補う形になります。

入院時の食事代や差額ベッド代、手術代を負担するのが難しいのであれば医療保険に加入する必要はあると思います。

医療保険に限らず、生命保険のすべての商品に言えますが、負担できる余裕があるのであれば保険はいらないと思います。