人生100年時代と言われている中で長生きするほどお得な「トンチン保険」が注目されています。
最近では国内の生命保険会社が次々と新しい商品を発売し、注目も集まっています。
長生きするとお得なトンチン保険の特徴はどのようなものなのでしょうか?
この記事ではトンチン保険の特徴について書いていきたいと思います。
各年齢まで生きる人の比率・平均寿命は?
2015年簡易生命表から出生者全体に対する生前者比率を見てみますと
■男性
40歳:98.3%
65歳:89.4%
75歳:75.3%
90歳:25.8%
95歳:9.1%
■女性
40歳:99%
65歳:94.5%
75歳:88.1%
90歳:50.2%
95歳:25.5%
男性の平均寿命は80.79歳
女性の平均寿命は87.05歳
となっています。
長生きのリスクに対してどうするかについてはこちらの記事もどうぞ。
トンチン保険とは?
この保険の基本構造は50歳以降の一定期間保険料を払い続けて、受け取り開始時期がくると一定期間または生涯年金を受け取ることができるというものです。
保険料は月額数万円以上でそんなに高くはないです。
気になるのは払った保険料を年金受取額が上回る時期ですが、元が取れるのはおよそ90歳前後のケースが多く、平均寿命より先になります。
トンチン保険の特徴
トンチン保険の特徴は大きく分けると3つあります。
■老後の資金の準備ができる
長生きのリスクに備えて一定期間保険料を払い生涯または一定期間の年金を確保します。
健康状態の告知はないですが、保険料を払い始める契約年齢が50歳以降となっています。
■中途解約や死亡時は元本割れする
生きている間は毎月年金を受け取ることができますが、年金の受給時期前に死亡してしまったり、解約してしまった場合の返戻金は払込保険料よりも少ないです。
■90歳までの長生きを前提とする保険
年齢や加入時期ににもよりますが、払った保険料より年金受給額が上回るのはおよそ90歳前後となります。
それ以前に亡くなってしまうと損か得かと言われたら損になります。
長生きに備えれるが長生きしないと損する
トンチン保険は生きている間は毎月年金を受け取れるが死亡保障がありません。
長生きのリスクに備える場合に役に立ちますが、多くのケースで払込保険料が上回るのは90歳となりますので、平均寿命より先になります。
長生きしないと加入しない方がお得な選択肢とも言えますが、そもそも保険特性上、損得勘定では単純に判断できないという見方もあります。
個人年金保険との違い
老後資金作りの為に活用されるのが個人年金保険です。
個人年金保険とトンチン保険との決定的な違いは保険に加入してから年金を受給するまでの間に死亡したケースや解約時の取り扱いです。
従来の個人年金保険の場合は死亡・解約した場合はその時点で払込保険料相当額が支払われます。
トンチン保険の場合は払込保険料相当額の約7割しか戻ってきませんので、経済的に損をしてしまいます。
個人年金保険の場合は加入が早ければ早いほど保険料が安く、加入期間は長くなり、家計にも負担をかけないで老後資金を準備できる保険です。
また、個人年金保険は年金を受給できる年齢を60歳から選ぶ事もできます。
しかし、50歳以降に加入しようとしても期間が短く加入資格がない生命保険商品がほとんどです。
そこで、50歳以降の方を対象としているのがトンチン保険です。
トンチン保険は資金に余裕はあるが預貯金だけでは不安を感じるという方に向いている保険と言えます。
個人年金保険についてはこちらの記事もどうぞ。
まとめ
この記事ではトンチン保険の特徴について書いてきました。
人生100年時代と言われる現在で長生きは喜ばしいことですが、長い老後をサポートしてくれる保険を検討する方も多いと思います。
そんな中で長生きのリスクに備える保険の一つとしてトンチン保険があります。
ただ、年齢や加入時期ににもよりますが、払った保険料より年金受給額が上回るのはおよそ90歳前後となります。
それ以前に亡くなってしまうと損か得かと言われたら損になりますので、よく検討する必要はあると思います。