公的年金では老後を不安に感じる方も多いと思いますが、個人年金保険で将来的に備える方も増えているようです。
この記事はこの個人年金保険に加入する際にどのような事を抑えておけばよいのか等を説明していきます。
個人年金保険に加入するメリット
■老後の資金を確実に貯める事ができる
銀行預金の場合はいつでも引き出し可能ですので、使ってしまう可能性があります。
個人年金保険は保険料の支払いが終わる前に解約してしまうと元本割れしてしまう
リスクがある為、途中でやめる場合は損してしまうので解約する方は少ないです。
銀行引き落としで自動的に引落がされていきますので、確実にお金は貯まっていきます。
貯金していくのが苦手な人には向いている商品です。
■銀行の普通預金よりも増える
銀行の普通預金はほとんど利息が付かないので、銀行にお金預けておくよりも
個人年金保険で老後の資金を貯めるのは有利となります。
■個人年金保険料控除により所得控除を受ける事ができる
個人年金保険の保険料は個人年金保険料控除の対象となりますので、一定額が
所得から控除する事ができますので、会社員であれば年末調整により一定額の
還付を受ける事ができます。
個人年金保険に加入するデメリット
■保険会社が破綻した場合は将来受け取れる金額が減る可能性がある
保険会社が倒産した場合は将来受け取れるはずだった年金が減らされる可能性があります。
支払った保険料がすべて無駄になるのではなく、一定額の保障はあります。
国内で事業を行っているすべての保険会社が加入している「生命保険契約者保護機構」という
組織が保証する為、無駄にはなりません。
■インフレリスクがある
運用利率が確定型の個人年金の場合、将来受け取る年金額は最初の契約時に確定します。
将来インフレが起こると契約時の開閉価値と将来の年金を受け取る時点での貨幣価値が
変わり、実質的な年金額が目減りしてしまうというリスクがあります。
自分に合った個人年金保険を選びましょう
個人年金保険には多くの商品があり、複雑でわかりにくい商品です。
大切なのは自分にあった保険を選ぶ事です。
■年金の種類を選択
選択方法としては三つに分ける事ができます。
①安定して将来の年金を受け取りたいのであれば確定年金
②将来の長生きリスクに備える場合は終身年金
③リスクをとって年金額を増やしたいのであれば変額年金・外貨建て年金
■年金期間を選択
いつからいつまで年金を受け取るかを選択します。
一番多いのは10年の確定年金で年金支払開始60歳からというものです。
■商品を選択
個人年金保険を検討する上で大切なのは支払い保険料総額に対して将来どれくらいの
年金が受け取れるかどうかという事です。
どれくらいの年金が受け取れるかどうかは返戻率を計算する事により判断できます。
年金受取総額÷保険料総支払額×100=返戻率(%)で計算できます。
例えば、保険料を毎月1万円30年間支払いで30年後に年44万円ずつを10年間受け取る
タイプの個人年金で考えてみましょう。
(44万円×10年間)÷(1万円×12ヵ月×30年)×100=122%
受け取る年金の総額が440万円で払込保険料総額が360万円となりますので、この
年金保険の返戻率は122%となります。
■保険料の支払い方法を選択
保険料の支払いは月払いと年払いがあります。
月払いよりも年払いの方が保険料が割引になるので支払総額保険料は
安くなるので返戻率もよくなります。
個人年金保険の税控除
個人年金保険は払った保険料が所得控除されるのは年間の保険料の額によって変わります。
年間1/1~12/31日の保険料 保険料控除額(所得税)
2万円まで 全額
20,001円~40,000円 保険料×50%+10,000円
40,001円~80,000円 保険料×25%+20,000円
8万円超え 4万円
所得税の場合は年間2万円までの保険料なら全額が所得控除され8万円を超えたら控除額は
4万円となりますので、税控除は小さいほど効果的と言えます。
老後に必要なお金を把握しましょう
老後に向けて積み立てを行っていく場合に将来どれくらいのお金が必要か知ってお金ければなりません。
生命保険文化センターが行った意識調査によると夫婦2人で老後生活を送るうえで最低限必要な生活費は
平均的に22万円となっており、ゆとりのある老後を送る為の費用としては最低日常生活費以外に必要と
考える金額は平均12.8万円となっています。
最低日常生活費とゆとりのための上乗せ額を足しますとゆとりのある老後生活費は平均で34.8万円です。
まとめ
個人年金保険を検討する場合は自分に合った保険を選ぶ事が重要です。
何事も目標を立てて無理せずに続けられる商品を選ぶ事も大切ですし、老後の事ばかり
考えても現在の生活を無理していては人生楽しくありません。
また、将来どれくらいの老後の生活費が必要なのかをしっかり把握してから検討しましょう!!