老後の年金対策として個人年金保険に加入している方はかなりいらっしゃると思います。
個人年金保険に入る理由としては老後の日常生活資金の準備の71.8%が一番多く、次に続くのが老後の病気やケガの時の準備や公的年金支給開始までのつなぎ費用・予備的費用となっています。
個人年金保険のメリットとしては3つあります。
■老後の資金を確実に貯める事ができる
銀行預金の場合はいつでも引き出し可能ですので、使ってしまう可能性があります。
個人年金保険は保険料の支払いが終わる前に解約してしまうと元本割れしてしまうリスクがある為、途中でやめる場合は損してしまうので解約する方は少ないです。
銀行引き落としで自動的に引落がされていきますので、確実にお金は貯まっていきますので、貯金していくのが苦手な人には向いている商品です。
■銀行の普通預金よりも増える
銀行の普通預金はほとんど利息が付かないので、銀行にお金預けておくよりも個人年金保険で老後の資金を貯めるのは有利となります。
■個人年金保険料控除により所得控除を受ける事ができる
個人年金保険の保険料は個人年金保険料控除の対象となりますので、一定額が所得から控除する事ができますので、会社員であれば年末調整により一定額の還付を受ける事ができます。
この記事では個人年金保険で税金対策の効果は?について説明していきます。
目次
個人年金保険の節税できる税金は?
個人年金保険の税制上のメリットは大きく保険料を支払う時に所得税と住民税が節税できます。
個人年金保険の節税の仕組みは?
保険料を支払う際に利用できる節税の部分としては所得税と住民税になります。
所得税は「累進課税制度」によって所得が高くなればなるほど税率は高くなるという仕組みになっています。
住民税については前年の所得金額に応じて課税する「所得割」と所得に関係なく一定金額を課税する「均等割」の合算という仕組みになっています。
ただ、これらの所得税・住民税は単純に収入に対してかかってくるわけではなく、実際に税金がかかってくるのは「課税所得」と呼ばれ、収入からその収入を生み出すのにかかった「経費」と「所得控除」と呼ばれる各種項目の合計額を引いた金額になります。
このうちの経費とは自営業者なら事業所の家賃であるとか水道光熱費、通信費などでサラリーマンであれば給与所得控除分や特定支出控除分です。
所得控除とは個人の事情を汲んで課税額を調整するもので、医療費がたくさんかかったら医療費控除、扶養家族がいる場合は扶養控除、などの一定の場合はかかったお金を所得から差し引くことが認められているもので、その中の一つに「生命保険料控除」があります。
個人年金の保険料はこの「生命保険料控除」の対象となる為、保険料の支払額に応じて控除を受ける事ができ、その結果、課税所得が小さくなるので節税につながります。
個人年金保険の税控除はどのくらいの効果?
個人年金保険は払った保険料が所得控除されるのは年間の保険料の額によって変わります。
年間1/1~12/31日の保険料 保険料控除額(所得税)
2万円まで 全額
20,001円~40,000円 保険料×50%+10,000円
40,001円~80,000円 保険料×25%+20,000円
8万円超え 4万円
所得税の場合は年間2万円までの保険料なら全額が所得控除され8万円を超えたら控除額は4万円となりますので、税控除は小さいほど効果的と言えます。
個人年金保険以外でのおすすめの節税
個人年金保険の節税も大きいですが、もっと節税効果が高いのは不動産投資の節税です。
不動産投資を始めると、毎月の給料とは別に家賃が入りますが経費がかかっているため、赤字収支(実際の赤字ではなく、帳簿上の赤字)となり、その赤字の部分を給料と足して確定申告します
と収めていた所得税が還付され住民税が減額され、節税になります。
不動産所得を求める計算式は不動産所得=家賃収入ー必要経費となります。
不動産所得にマイナスがある場合には給与所得から差し引くことができますので、上手に経費計上していけば節税効果があります。
まとめ
この記事では個人年金保険で税金対策の効果について説明してきました。
おそらく、サラリーマンの方であれば年末に会社から生命保険料控除証明書を提出するように言われたことがあると思います。
自分で生命保険に入って保険料を払っている人は節税のチャンスです。
生命保険料控除を受けて所得税や住民税を少しでも安くしましょう!!