マンション経営を始めるにあたって必ず気にされるのが地震が起こった時は大丈夫なのか?というご質問です。
日本は地震大国であり、気象庁のデータによると、小さなものも含めると1年間で7000回の地震は起きています。
2~3年前から首都圏に大きな地震が起こるかもしれないと不安に感じている方も多いとは思います。
マンションは地震が起こっても大丈夫なのか?
という質問に対してですが、100%大丈夫ですとは言い切れません。
ただ、地震に対するリスクは軽減する事は可能です。
■耐震性に関する基準が、変わった日
1981年に耐震基準は改正されており
A) 改正前を「旧耐震物件」
B) 改正後を「新耐震物件」と呼ばれております。
A)「旧耐震物件」・・・震度5で倒壊しない物件
B)「新耐震物件」・・・震度7で倒壊しない物件
皆様は阪神・淡路大震災を覚えていらっしゃいますか?
日本の過去に残る大災害です。
高速道路や大きなビルは倒れ、道路は割れ、戸建ては潰れたり火災で全焼しておりました。
当時私の友人は自衛隊で勤務しており、災害救助に向かったそうですが、その際の死体の数と地獄絵図のような現場は
今でも頭から離れないとおっしゃっていました。
近年でも地震などの大災害が増えているので、耐震性には注目が集まっています。
話しはそれましたが、阪神淡路大震災時に「計545棟」のマンションが全半壊しましたが、
そのうち、新耐震基準〔1981(S56)年制定 改正建築基準法〕で建てられていたマンションは2~3棟であったそうです。
新耐震基準採用以降のマンションとそれ以前のマンションでは、耐震性に大きな違いがあることが明らかになっております。
新耐震基準のマンションに関してはコンクリートの厚さや強度、ひび割れ対策など、建物の寿命を左右する基本構造部分から、しっかりと設計・施工されています。
現在の日本では、新築戸建てや新築マンションの需要が多いですが、将来アメリカ市場と同じく中古需要が伸びるといわれています。
高齢化社会に人口減少と、それにあおりをかけてるのが独身世帯の増加です。
近年独身世帯は全体40%にまで増えるのではないかと言われています。
新築でファミリータイプの不動産を購入するよりも、中古不動産をリフォームし新たに使用したり、単身者には都心部の単車向けマンション需要が増加しています。
将来需要が増えるであろう中古市場の背景には地震大国である日本の中古不動産の耐震対策が、大きな問題点となってくるのは間違いないのです。
■地震保険の4つの分類
実は、地震保険では等地区分というものがあり4つの地域に分類されています。
保険料は過去に被害が多かった都道府県ほど高くなるように設定されており
最高階級の4等地には『東京』・『神奈川県』・『静岡県』が入っております。
≪1等地≫
北海道 福島県 島根県 岡山県 広島県 山口県 香川県 福岡県 佐賀県 鹿児島県 沖縄県
≪2等地≫
青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 茨城県 栃木県 群馬県 新潟県 石川県 富山県 山梨県 鳥取県 愛媛県 徳島県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県
≪3等地≫
埼玉県 千葉県 福井県 長野県 岐阜県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県
≪4等地≫
東京都 神奈川県 静岡県
地震保険料については1000万円あたり/保証期間1年で比較すると4等地が年間6,800とすると1等地は22,500円ですので約3倍の保険料となります。
このデータが全てではないですが、物件を選びの一つの目安になると思います。
現在不動産オーナーは、リスクヘッジも考えて行っております。
不動産オーナーが語る「不動産リスクヘッジ」とは
私がいつもお付き合いしている個人の不動産オーナー様は、地震大国日本では、災害に対して(メインはその大きな被害をこうむる地震)リスクヘッジを行っております。
もちろんその一つが「地震保険」にしっかり加入するということ。
一昔までは「地震保険」はそれほど注目されていませんでした。九州熊本地震もあり、今まで思ってもいなかった場所での地震が多発しております。
保険会社でさえも地震対してのリスクヘッジを行い、20年の長期加入が出来ていた自信保険が5年~10年といった更新タイプでしか加入が出来ないようになりました。
不動産でも先々に起きるかも知れないリスクや重大な問題は、起こる前に対策をしないといけません。
① 保険対策
② 人口減少に伴う空室対策として都心部で単身向け不動産を所有する
③ 東京や九州、東北をさけ不動産を所有する
など見えないリスクや問題もありますので、全てが答えではないですが
投資をするにあたってリスクを最小限にする対策は考えておく必要はあります。